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産後スキンケアの悩み

もう迷わない!「合成界面活性剤」と「合成ポリマー」の結論

この記事を書いた人

日本化粧品検定1級 ・化粧品成分検定3級合格
IT企業で美容系のweb広告を担当

化粧品に配合されている「合成界面活性剤」と「合成ポリマー」。
「肌には絶対によくない」
「濃度を守っていれば問題ない」
などと、書籍やウェブサイトで意見が分かれています。
有識者の方たちの発言をまとめたら、ほとんどが同じ意見でした。

「合成界面活性剤」と「合成ポリマー」を避けること自体が無駄である。

発言を引用して解説します。

「合成界面活性剤」と「合成ポリマー」のネガティブな意見

界面活性剤が多すぎると皮脂を落とす/LDK

商品を広告なしで比較する雑誌「LDK」の、「界面活性剤」と「ポリマー」の説明です。

ポリマーによるしっとり感は、角質まで浸透した本当のうるおいではなく、界面活性剤で必要な皮脂まで落としてしまった肌表面にビニールのような膜を作り、手触りをよくしているだけ。肌に残留して化粧水の浸透を妨げる恐れも。(中略)界面活性剤が多すぎると、必要な皮脂も落としてしまい、さらにポリマーは界面活性剤の効果を高めてしまう。肌のためにはなるべく少ないものを選ぶようにしたい。主なポリマーは、PEG-32,PEG-6,メチルグルセス-10、メチルグルセス-20など


(皮脂科専門医/大仁田亜紀先生)LDK 2017年本当にいいもの

界面活性剤が多すぎると、皮脂を落としてしまいます。また、ポリマーは界面活性剤の効果を高めることがあります。
界面活性剤が多すぎるという表現はあいまいで、基準がわかりません。

ポリマーは常在菌が生息できなくなる種類があるが、肌を守る種類もある/東京医療科学研究所

東京医療科学研究所の小澤先生も以下のように言っています。

化粧品に使われる合成ポリマーは、水と親和性が高く、(中略)塗ってしばらくすると薄い皮膜となり、肌の上でさらっとした質感をもたらしてハリがでたように見えます。また、防腐成分としても使用されていて、「無添加」をうたっている化粧品によく使用されています。
しかし、皮脂の代わりに合成の物質で覆われた肌は、正常に皮脂を分泌できなくなっていきます。そのため、皮脂を餌とする常在菌が生息できなくなり、肌のバリアが破壊されてしまうのです。
ただ、すべてのポリマーがよくないわけではなく、肌が弱っているときは、少量のポリマーを使って肌を守ることができます。〇〇コポリマーやポリ〇〇とあるのはポリマーのことで、他にもカルボマー、ジメチコン、トリメチコンなど、最後にメチコンがちているもの、メタクリル酸、セルロース、加水分解コラーゲンなどがあります。


賢い化粧品の選び方: スキンケアの正解は、成分でわかる

ポリマーは肌に膜を作ってしまい、肌バリアに悪影響があるようですが、少量のポリマーは肌を守ることができるそうです。

「合成界面活性剤」と「合成ポリマー」のポジティブな意見

水溶性ポリマーは界面活性剤の配合を減らせる/etvos

次に、コスメ会社の主張を見てみます。

また水溶性ポリマーは、その増粘効果によって、乳化を安定化する働きがあります。そのため界面活性剤による乳化物が安定になり、分離しにくくなりますので、水溶性ポリマーを配合すると、化粧品の界面活性剤の使用量を減らすことができます。界面活性剤を嫌う方には、実は水溶性ポリマーはとてもありがたい存在なのです。いかがでしたか?水溶性ポリマーは皮膚に対して毒性や刺激もありませんので、化粧品に入っていても安心してお使いいただける成分なのです。正しい知識を身に着けて化粧品選びをしてくださいね。


etvos公式サイトより

ポリマーは毒性も刺激もありませんと断定していて、明らかにLDKや東京医療科学研究所の主張と食い違っています。

スキンケアに配合される界面活性剤は皮膚に浸透しない/かずのすけさん

化粧品を科学の視点から分析されている「かずのすけ」さんの主張です。

まずスキンケア化粧品に配合される界面活性剤は、極微量にしか配合されていません。(中略)少なくとも10%以上の配合でなければ長期塗布でも全く問題ないと考えるべきです。さらに基礎化粧品に用いられる界面活性剤は「非イオン界面活性剤」と呼ばれるものです。これは主に洗剤として利用される「陰イオン界面活性剤」とは性質がかなり異なっています。非イオン界面活性剤は分子量が大変大きく、皮膚浸透できる分子量(少なくとも500未満)のものはほとんどありません。トリイソステアリン酸PEG-20グリセリルみたいなかっこいい名前の合成界面活性剤が多いですが、これについている「20」などの数字は、親水性を増強する為にくっつけた「オキシエチレン」の数を表しています。オキシエチレン(エチレングリコール)は一つだけでも分子量44ですから、20個もついていればこの部分だけでも800以上の分子量を持ちます。~PEG‐150~なんていうのもたくさんありますが、どのくらいの大きさなのかちょっと想像できませんね…(苦笑)こんなに巨大な界面活性剤が皮膚の中に入るなど絶対にありえません。そのため、これらの非イオン界面活性剤は毒性が大変小さく、アイスや乳飲料の食品添加物にも使われるほどです。極少量配合で高い乳化力を示すという性質も大変重宝されていますね。


スキンケア化粧品の『合成界面活性剤』って…危険? 

かずのすけさんは、化粧品に用いられる界面活性剤は安全性が高く、肌への影響はないと主張されています。

単に溶液をゲル化するだけの『合成ポリマー』についても、「ポリマー中で皮膚常在菌が生きていけないから危険」と言って否定しています。実際にはポリマーなんて1%程度しか入っていないので、化粧品の塗布面積の1%しか存在しないということです。そんな微量成分で常在菌が死ぬなど言いがかりも甚だしいのですが…


『バカがつける化粧品』 

かずのすけさんは、濃度を守ればポリマーは安全だと主張されています。
東京医療科学研究所やLDKの主張と食い違います。

界面活性剤の研究をされている方の主張

界面活性剤の研究をされている方の記事では、「陰イオン系界面活性剤」は肌に刺激が強いですが、スキンケアに配合されている「非イオン界面活性剤」は問題はないと主張しています。

キリエ
キリエ
かずのすけさんの主張と一緒ですね!

タンパクを変性させない界面活性剤もあります。
主に陰イオン系(~硫酸とあるものはたいていそう)は界面活性作用が強いので「刺激性」となっています。
非イオン系には構造にもよりますがそれよりもずっとマイルドなものがあります。同じような構造でも炭素鎖の長さの違いでタンパク変性作用が保湿作用(変性能なし)になったりします。しかしどんな成分が?と言われると追いつきません。私が研究でタンパク質を扱うときに使っている界面活性剤のうち
・SDS(ラウリル硫酸ナトリウム):タンパク変成剤(完全変性するには100℃で茹でますが)
・TritonX-100(非イオン系):タンパク質の可溶化(タンパク質の構造変化はない)
・Tween20(非イオン系):同上
化粧品に使われる名称と試薬としての名称が違うのでなにかの製品に使われているかはわかりません。そういえば一時期、尿素の保湿作用が話題になりましたが、私の研究室ではタンパク質変成剤として使用してます。同じ界面活性剤でも構造が違えば作用が違うということです。(中略)塩や水は生きていく上で必要ですが取りすぎると死にます。どんな物質でも薬理作用を示す量と毒性作用を示す量があります。つまり濃度が重要なんです。たとえばここのサイトの一番上にグラフがあります。
グラフの青いラインで示された薬理作用の左側は「効果が見られない量」です。(Dose=投与量)
「効果が見られない量」とは、たとえば洗剤を通常の1/100量しか使わなかったら洗浄効果は得られない、というようなものです。現在市販されている化粧品は使用してもグラフの青いラインから黄色いラインに収まるように成分が調整されています。しかし、すべての人に合うものは作れないので「ほとんどの人が使っても問題ないレベル」でしかないわけです。だからその範囲から外れてしまう肌が弱い人とか敏感な人、アトピーやニキビの人ではトラブルが起こったりするわけです。
というわけで、もしあなたが肌にトラブルを抱えていない健康な人ならば避けなくても問題ないです。


医療薬学

下は「薬理作用」のグラフで、の青いラインから黄色いラインに収まるように成分が調整されているそうで、ほとんどの人が使っても問題ないレベルです。

医療薬学サイトから引用

「肌トラブルがない人は、化粧品に配合されている界面活性剤は問題がない」と書かれています。

まとめ

化粧品に使われる「ポリマー」とは「水溶性ポリマー」のことで、増粘剤やゲル化剤として使われます。
「カルボマー」などが代表的です。
化粧品に使われる「界面活性剤」は「非イオン界面活性剤」のことで、化粧品に使われる量であれば健康な肌の場合は問題はありません。

「合成界面活性剤」や「ポリマー」に敏感になる必要はありません。
合成界面活性剤」の「PEG-」やポリマーの「カルボマー」などが成分表に入っていても、過剰に反応する必要はありません。
肌が弱い場合は、「エタノール」や「精油」などが多く配合された値段の安いスキンケアを選ぶことの方がリスクがあります。

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気になる方は体験レポートをご覧いただければと思います。

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