赤ちゃんが生まれた後、急に肌がボロボロになるのには、科学的な理由があるそうです。
私は産後の肌荒れがひどく、詳しく調べました。
出産したすぐあとに、肌の保水に影響するホルモンが減ることで、肌トラブルが起きます。
ちょっと専門的なお話になります。
「妊娠」「出産」で女性の体の中で変わる3つのホルモン
エストロゲン
「エストロゲン」は卵胞ホルモンの一種であるホルモンです。
・妊娠すると増える
・出産すると減る
・色素沈着しやすくなる
・保湿力が上がる
エストロゲンについて書いてある本を抜粋します。
出産すると、美肌に重要なエストロゲンが急に減るので、しわができやすくなったり、くすみがでる、という内容です。
エストロゲンは、(中略)女性の肌や体、そして精神を若く健康に保つ働きを持っています。妊娠、出産に臨むために、神が女性に与えた秘薬といえるでしょう。(中略)
エストロゲンが減ることによる肌の変化を考えてみましょう。簡単にいうと、エストロゲンが減ることで、シミやシワができやすくなります。エストロゲンは抗酸化力が強く、肌を紫外線から守っています。それが減ると、日焼けしやすくなるので、強い日差しを受けなくてもシミが増えていくのです。(中略)
また、エストロゲンはコラーゲンを維持する働きがあるので、それが失われると、コラーゲンが減ってしわが増えていきます。しわ対策のレチノールなどの化粧品を毎日のお手入れに取り入れて、予防に努めましょう。(中略)
もうひとつのエストロゲン減少に伴う肌の変化として、「敏感肌になる」ということがあげられます。エストロゲンが減ると皮膚が薄くなることが原因です。今まで使っていた化粧品が急に合わなくなる、下着でかぶれてしまうなど、さまざまなことが起こってきます。
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エストロゲンは、35歳ごろから減り始め、45歳くらいから急激に減少し、閉経するとゼロになります。
年を取って肌が衰えるのは、エストロゲンがなくなる影響もあるそうです。
次は、産婦人科医の先生が書かれた本にもエストロゲンについての記述がありました。
この本でも、エストロゲンが減ると、肌が乾燥し、老化が進んでしまうと書かれています。
エストロゲンは、皮膚の張りと弾力を支えている神秘にあるコラーゲンやヒアルロン酸を保つ働きももっています。このエストロゲンが減少すると、肌の表皮にある角質層の水分量が低下し、その奥にある真皮のコラーゲンやヒアルロン酸も減少します。すると、お肌の老化が急激にすすみ、血行が悪くなり(くすみ)、うるおい、弾力、つや、、と、お肌の若さを保つキーポイントが一気にレベルダウン。(中略)エストロゲンの減少がコラーゲンやヒアルロン酸に影響を与え、肌の老化を進ませる原因となるのです。
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「エストロゲン」がいかに肌を潤わせるのに重要なホルモンかというのがわかります。
プロゲステロン
「プロゲステロン」は黄体ホルモンの一種であるホルモンです。
・妊娠すると増える
・出産すると減る
・黄体ホルモン
プロゲステロンについて書いてある本を抜粋します。
卵巣から分泌される女性ホルモンのひとつ、プロゲステロン(黄体ホルモン)は妊娠のホルモン。子宮の内膜を受精卵が着床しやすい状態の整え、妊娠したのちも、妊娠を継続させる働きを持っています。一般的にはプロゲステロンは、エストロゲンと反対の働きをするといわれています。また、体温を上げる働きがあります。
もう一方の女性ホルモン、エストロゲン(卵胞ホルモン)の働きは、一言で言うと、女性らしさのホルモン。女性らしいからだつきを作り、子宮に作用して、妊娠に備え子宮の内膜を厚くしたり、受精卵の着床を助けたりします。卵を作るホルモンでもあります。従来、わかっていたエストロゲンの働きはここまででした。ところが今は違います。約20年数年前から、エストロゲンの働きは、(中略)自律神経、感情の働き、骨、皮膚、粘膜、関節、筋肉、胃腸、脳の働きにも、エストロゲンが大きくかかわっています。
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プロラクチン
プロラクチン
・出産すると増える
・授乳をやめると減る
妊娠すると、ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」が急激に増えていきます。
妊娠が成立するとエストロゲンとプロゲステロンは出っぱなしになります。妊娠初期は黄体が作り出していたプロゲステロンも、胎盤が確立する12〜15週頃には、ほぼ全量が胎盤でまかなわれるようになります。そのあともとにかくひたすら増えていきます。
「エストロゲン」が少ない時は、肌が保湿力を失うため、肌荒れしやすくなります。同時にメラニン色素の生成を抑えるので、色素沈着はしにくくなります。
出産後はエストロゲン量の急激な低下により、急激に水分保持力を失いますが、色素沈着は少しずつ改善向かいます。
セラミドはエストロゲンにより高く保たれます。このため、エストロゲン量が低くなる生理前後は肌が保湿力を失い、肌荒れしやすくなります。
毎月生理前後に肌が不安定になるのは、セラミド量が不安定であることが大きく影響しています。
エストロゲンは皮膚を厚く、保水量を高く維持するホルモンですが、メラニン色素の生成を促すため、色素沈着が起こりやすくなります。
妊娠期に肝斑ができたり、乳輪やお腹の正中部に色素沈着が生じるのもエストロゲンが影響します。
出産後はエストロゲン量の急激な低下により、急激に水分保持力を失いますが、色素沈着は少しずつ改善向かいます。
産後は「エストロゲン」「プロゲステロン」は急激に減り、黄体ホルモン「プロラクチン」が増えます。
肌荒れの原因であった「エストロゲン」が減ることで、水分保持力がなくなって肌荒れがひどくなり、「プロラクチン」というホルモンが増えることで、ホルモンバランスが崩れて更に肌荒れをおこすこともあります。
は授乳回数が減ると「プロラクチン」減るため、産後1年くらいで、妊娠していなかったときの通常のホルモンバランスに戻っていきます。
産後の忙しい時に、水分保持力がなくなって肌荒れがひどくなることがわかりました。
肌の大切なセラミドが減るのです。
産後の肌にはセラミドが重要なようです。